ハンロンの剃刀

ハンロンの剃刀という言葉が好きだ。

Never attribute to malice that which is adequately explained by stupidity.
無能で十分説明されることに悪意を見出すな

Wikipedia - ハンロンの剃刀

何かの本で知って以来、いつも心にとどめておくようにしている。
大抵の欠陥は悪意からくるのではなく、その人の無能さや鈍感さによって生み出されてしまうものである。必要以上に悪意を見出してはならない。
無知であることが時に惨事を引き起こすこともまた事実だが、こと日常生活の範囲では、ハンロンの剃刀が十分に適用できると考えている。組織においてどこからともなくわいてくる「派閥」のシステムも、誰かが他人の行為に悪意を見出したところがスタートなんじゃないだろうか。

人間同士の摩擦の原因の一つに、鈍感さと神経質さの相容れなさがある。この相反する性質は、お互いのことを理解しにくい。そしてもっと大きな原因として、多くの人が自分の体裁ファーストで動いているせいだと思っている。有り体に言えば、自分をよく見せようということに意識が向きすぎている。それは必ずしも悪いことではないし、自分の人生なのだから皆自分のために生きてほしい。私も然り。けれど時々、そんな些末なプライドに自分自身が振り回されていることを自覚してしまう。他の人がどうあるべきかは知らないけれど、私はいつかこの呪縛から逃れて、真の意味で自分の選択をし続けたい。世界は広くて、おもしろいことを知り尽くす前に私たちの人生は終わってしまう。自分を取り繕うだけの時間なんてもったいない。