酸いも甘いもすべてをのせて花火は散る

県内の花火大会に出向いた。
規模の大きい花火大会に行ったのは何年ぶりだろう。
縁あって優良席に座ることができたので、一万発の花火は終始眼前で打ち上がっていた。
色とりどりの花火はすばらしい。花火との近さもあってか、没入感がすごかった。まるで宇宙にいるよう。
「帰りが混むから終了前に席を立とうか」という夫との事前の打ち合わせが、爆音とともに一瞬で霧散するのを感じた。

世の中のあらゆるプロダクトやサービスは、単純で大したことのないモノに見えたとしても、作り手たちの多くの思考と、試作と、失敗を経てようやくうまれた結果である。
自分がモノ作りの職につき、実感するようになった(だからコーダーに対して「ボタンいっこ加えるだけでしょ、サクッとやっといて」というノリの言葉をかけるのはオススメしません)。

花火については素人だからよく知らないけど、作るためには高い技術力を求められるのだろう。
作ることはもちろん、成果物をぶっつけ本番で披露する点がすごすぎる。私だったら怖くてデプロイコマンドを打てない。
私の中の花火師ペルソナはおじさんで、「ここ一ヶ月は製作の追い込みでおじさんつらかったろうな」「家族と過ごす時間けずっただろうな」「花火大会が安全に終わってホッとしたろうな」みたいなことをずっと考えていた。
モノからにじみでる作り手の背景を想像すると泣けてしまう。最近はこの思考のせいで本当に涙もろい。まぁ 全部妄想なんだけど。