【Report】UX MILK Workstyle 07 feat. Members Group

UX MILKのイベントに初参戦したのでメモ。
いい塩梅にゆるゆると、とてもいい雰囲気でお話を聞くことができた。

簡易ペルソナからはじめるUXデザイン

メンバーズキャリア 三上 陽平さんのプレゼンテーション。

今でこそ、バズワード的に"UXデザイン"が取り上げられることは多いが、
以前は上司の方の同意を得られず、ひとりでやるしかなかった。
リソースが限られる中で、周りを巻き込むために小さくUXデザインをはじめることにした。

  • 安易に「UXがー、HCD(Human-Centered Design)がー、」と言わない
  • 自ら進んでセミナーに行ってレポーティング&社内にシェア
  • 既存のデザインワークの中で簡易ペルソナを作る
  • 構成書に体験したユーザーの気持ちも書き添える

ユーザーネームを印象深いものにしたり、ストーリーを添えたり、
ペルソナにあたたかみやユーモアをもたせることで、他の人が食いつきやすい。
ペルソナを引き合いに出し、円滑にコミュニケーションをとることもできる。

ただし、ペルソナが「プラグマティック・ペルソナ」となっていないか注意する。
プラグマティック・ペルソナとは、実際のデータやユーザーからの声から作られていない、制作者が想像する偽のペルソナのこと。

テストファーストでやるUXデザイン

メンバーズ 角銅 浩平さんのプレゼンテーション。

昨今の技術の進歩ははやく、私たちを取り巻く環境もめぐるましく変わる。
そんな状況では、何を作るか考えることに時間を割くより、何を作るか考えるためにプロトタイピングを行い、仮説→検証のサイクルを素早く回すことが大事。

「すぐに書き換わる地図より優れたコンパスを持て」

UXデザインはデザイナーにのみひもづくわけではない。ビジネス・デザイン・エンジニアの各視点をもつ人たちが集まって考えるもの。
ときには互いの専門の垣根をこえて意見を言い合うこともある。

UXデザインの手法として、テストファーストで行うと効果が高い。 テストファーストとはテスト駆動とも言える。テスト駆動のプログラミングでは、期待される結果をはじめに定義し、テストがパスするようにロジックを書く。
UXデザインに当てはめると、例えば:

  • 新規Webメディアの立ち上げをしたい
  • Webメディアにおいては、良質なコンテンツが正義
  • それを検証するためのプロトタイピングは紙ベースで可能であり、デザインツールやコーディングを必ずしも要求しない

となる。
先に検証のゴールを作って合意を取ることで、それにあった適切な手段を決めることができる。
無駄にハイスペックなモックを時間かけて作ったり、的外れなユーザーインタビューを行わなくて済む。

ユーザリサーチでみつかる、UI課題よりも大事な◯◯

ポップインサイト 木島 啓介さんのプレゼンテーション。

ユーザテストを行うと「サイト課題」と「ユーザー心理」の2つの結果を得ることができる。
そのうち「サイト課題」や「一般的なユーザー心理」は、
ユーザーでなくともWebに詳しければ、そこそこ精度の高い仮説が立てられる。
得られる結果の中で、真に価値があるのは「業界ごとの固有のユーザー心理」である。

例:レーシック手術を受けたい人向けのサイト

  • 固有の心理:
    • 執刀医は誰で、どんな人だろうか
  • 対策:
    • 指導医のみならず、執刀医のプロフィールを載せてコンバージョン率向上

例:老人ホーム案内サイト

  • 固有の心理:
    • 入居を検討していることを身内に悟られたくないが、それがわからないような封筒で資料が来るのだろうか
  • 対策:
    • 封筒の画像を載せてコンバージョン率向上

所感

UX MILKは長らく「気になってるけど行けない」イベントの1つだった(私はUX/UIの専門ではないので、交流会が多いことでなんとなく気が引けていた)。
今回は社内のデザイナーさんとともに思い切って参加。同じテーブルにいた方々は意外とエンジニアばかりで、みなさんいろんなバックグラウンドを背負ってここに来ているんだなぁと思った。
主催者さんのスタンスがちゃんと反映されていて、イベント中の雰囲気がよかったのが印象的だった。機会があればまたぜひ行きたい。

角銅さんもおっしゃっていた通り、UXデザインは、ビジネス側もエンジニア側も等しく関わっていくべき領域だ。デザイナーだけに押し付けるのではなく。"デザイン"っていう言葉がついてるからそうなりにくいのかもしれないけど。
“デザイン"が広義の意味として多くの人に認知されるようになるといいと思う。